kenjunsan’s blog

メンヘラと呼ばれる人へ

メンヘラ ー自傷行為とトラウマについて

今となっては昔のことだが、高校生の時にいい感じの子がいた。

もう10年も前のことだ。

その子は自傷行為をしていた。

まあメンヘラだわな。

記憶が定かではない部分もあるので、ちょっとあやふやな部分もあるがご容赦いただきたい。

 

別にその子のことが好きだったかと言われればそうでもないし、その子も俺のことが好きだったわけではないと思う。

ただ、何かが通じ合っていた。

ふたりとも埋めようのない穴のようなものを抱えていた。

その穴をどうすることもできないけれど、何かを期待しながら夕暮れの図書館でお互いのことを話した。

夕日に染まる図書館には、ほかには誰もいなかった。

俺はその子の話に、訳知り顔で独りよがりなアドバイスを言うだけだった。

とても幼稚で、とても無力な自分がいた。

 

その子は年上の男と付き合っていた。たしか10歳も上だったような気がする。

今の俺と同じくらいだな笑

子供じゃん・・・。

というか手を出したら犯罪だよね・・・。

ただ、百歩譲って事に及んでいたとしても、まあいいだろう。

しかし彼女は、デートDVのようなこともされてたみたいだ。

最悪な話だ。

そしてさらに悪いことに、親は毒親というやつだった。

父親は無関心。

母親は過干渉で、彼女がやることなすことすべてにケチをつける。

ここまで状況が整っているので、彼女が自傷に走るのは仕方のないことだったのかもしれない。

 

ところで、自傷行為というのはやったら誰かに見せつけずにはいられないもののようだ。

俺はある時その傷を見せられた。

彼女がぶっ壊れた笑みを浮かべながら腕をまくる。

白に近い肌色の中に無数の白い線があり、その中に一本だけ真新しい赤い線が入っていた。

いきなりバットで殴られたような衝撃が全身に走り、強烈な吐き気とめまいを覚えた。

 

自分の目の前にいる人が、それだけ理不尽に傷つかなくてはならないことに世の不条理を見た。

何だよ自分の手首を切るって。

痛いじゃん。

痛いのは嫌なことだよ。

 

けれどその子は自分で自分を傷つけた。

 

別に深いつながりがあったわけではないし、そんなに長く一緒にいたわけでもない。

付き合ってもいなかったし、好きでもなかった。

 

それでも彼女は俺にだけその傷を見せつけた。

悲しい承認欲求だったのだろう。

そんなことでしか自分を見てもらう方法を持ち合わせていないのだ。

 

しかし、そこまでわかっていながら、俺は怖くて逃げ出した。

その傷を見せつけられて、自分には抱えきれない重さだと痛感した。

本能が、「これ以上深入りしてはだめだ。」「自分のために逃げろ。」とアラートを発していた。

感覚としては、幽霊を見た時に近いかもしれない。

とにかく逃げろっていう思考だけしかなかった。

 

 

そして、それ以降彼女に合うことも、連絡を取ることもなかった。

名前ももう思い出せない。

 

きっと彼女は誰かに救ってほしかったのだろう。

自分を苦しみの底から引っ張り上げて、傷つかないように守ってくれる人を待っていた。

でも残念ながら当時の俺はただのガキで、人を救うなんて大それたことはできなかった。

自分がかわいくて逃げ出した。

その闇に向き合ったとしたら、自分も同じところに引きずり込まれると思うととても怖かった。

 

ただ、俺はその時向き合わなかったことを後悔しているわけではない。

今の今まで忘れていたが、ツイッターの病み垢というもので自傷行為の画像を見てフラッシュバックしたのだ。

 

自傷行為を見ると、嫌な記憶を思い出す

だから俺は自傷行為が嫌いだ。

それでも、今なら向き合えると思った。

 

 

 

いま自傷行為を行っている人へ。

あなたが自傷行為を行うのは仕方のないことです。

だってそうしなければならないほど辛いんだから。

でも俺はあなたに自傷行為を行ってほしいとは思わない。

そんなことしなくてあなたは生きていてもいいし、ここにいてもいいんだよ。

どんなに汚れてしまっても、どんなに醜くなったとしても、

心の奥にあるのは子供の時のままの純粋な気持ちだよ。

わかるでしょ?小さいときの自分が寂しくて泣いているのが。

まずはその自分の存在を認めてあげて。

そしたら次に進めるから。

 

俺は人が生きるのは幸せになるためだと思うよ。

あなたは諦めているだろうけど、未来は自分の意志で作れるものだよ。

方法がわからなければ一緒に考えるから、自分が幸せになるためにはどうすればいいかってことを考えてほしい。

 

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@kenjunsan1111